熱中症予防に役立つ食事と栄養のポイントと献立

みなさま、こんにちは♪
夏季休業があったので、お久しぶりの投稿になります。


8月も終盤に差しかかってきましたが、体調など崩されていないでしょうか?
まだまだ暑さが続いており、全国各地で熱中症警戒アラートが発令されています。
熱中症は誰にでも起こりうるため、十分な予防が必要です。

しかし、ネット上にはさまざまな情報が溢れていて、どの情報が正しいのか迷うこともありますよね。
そこで今回は、熱中症予防に役立つ食事と栄養について、具体的なポイントをお伝えします。

自分や周りの方々の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。

熱中症予防に役立つ食事と栄養の5つのポイント

熱中症予防には、以下の5つのポイントに注意しましょう。

① のどが渇いていなくても水分をこまめにとる

「水分をこまめにとることが大切」とよく言われますが、
実際にどれくらいの量を摂るべきか迷うこともあるのではないでしょうか?

食事以外で推奨されている水分量は、1日あたり約1200~1500mlです。
これは500mlのペットボトルで約3本分です。

この量を目安に、こまめな水分摂取を心がけましょう。

飲み物の選び方

水分補給に適している飲み物は、基本的にアルコール以外であれば何でも構いません


カフェインを含むコーヒーや緑茶も、適量であれば利尿作用が大きな問題にはならないため、
安心して飲んでください。
ただし、アルコールは尿量を増加させるため、水分補給には適していません。

また、高齢者は汗をかいてものどが渇きにくくなっていることが多いです。
そのため、のどが渇いていなくてもこまめに水分を摂ることが特に重要です。





② 水分補給できる食材を選ぶ

飲み物だけでなく、食べ物からも水分を補給できる食材を取り入れることで、
熱中症予防に繋がります。
特に、間食には水分を多く含む果物を選びましょう。

おすすめの食材

  • 夏の果物: スイカ、キウイ、オレンジ、パイナップルなど
  • 夏野菜: きゅうり、トマト

これらの食材を日常の食事に取り入れることで、効果的な水分補給が可能です。
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③ 塩分はとりすぎに注意して補給する

運動後や大量に汗をかいた際は、水分とともに塩分などのミネラルを
補給することが推奨されますが、

日常生活であまり汗をかかない時には、塩分の過剰摂取に注意が必要です。

日本人はもともと食事からの塩分摂取量が多いため、
普段の食事をしっかりと摂れていれば、特別に塩分を補給する必要はありません。

塩分摂取のポイント

  • 汗を大量にかいたときにのみ、塩分を意識して補給する
  • 普段の食事で十分な塩分を摂取している場合、過剰な塩分補給は控える





④ 朝ごはんをしっかり食べる

朝食を食べないと、熱中症のリスクが高まります。
なぜなら、寝ている間に汗をかくことで水分やミネラルが失われ、
朝は体内のバランスが崩れやすくなっているからです。

また、昼間の暑さによって食欲が低下しやすくなるため、
朝の涼しいうちにしっかりとした食事を摂ることが大切です。

朝食に取り入れたい食材

  • 水分の多い果物
  • バランスの取れた主食、主菜、副菜





⑤ 食事内容に工夫する

バランスの取れた食事は、熱中症予防に欠かせません。
主食、主菜、副菜をバランスよく摂ることで、栄養素の偏りを防ぎましょう。

バランスの取れた食事例

特に暑い日には、そうめんなどの麺類が食べやすいですが、
麺類だけでは栄養が糖質に偏りがちです。

たんぱく質野菜を一緒に摂ることを意識しましょう。



レシピのご紹介

暑い夏にぴったりの、簡単でバランスの取れたそうめんレシピをご紹介します。


豚とキムチののっけそうめん

材料(2人分)
 ・そうめん:3束
 ・豚肉(脂身少ないもの):120g
 ・焼肉のたれ:大さじ1
 ・キムチ:適量
 ・きゅうり:適量
 ・めんつゆ:適量

作り方

  1. そうめんをゆがく
  2. 豚肉を炒め、焼肉のたれで味付けをする
  3. きゅうりを千切りにする
  4. ゆであがったそうめんをお皿に盛り、豚肉、キムチ、きゅうりをトッピングし、めんつゆをかける

このレシピは、そうめんと一緒にたんぱく質と野菜が摂れるので、バランスの取れた一品です。
忙しい日の食事にぜひお試しください。

献立の紹介

献立-----------------------------------

 ・豚とキムチののっけそうめん
 ・野菜サラダ
 ・スイカ

栄養価(1食分)------------------------

 ・エネルギー:541kcal
 ・たんぱく質:25g
 ・脂質:10g
 ・炭水化物:74g
 ・塩分:4.2g

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そうめんを主食にした献立は、栄養バランスを調整するのが少し難しいです。
たんぱく質や野菜を気持ち多めにとることを意識しましょう!

忙しい毎日でも、少しの工夫で健康的な食事を楽しんでくださいね。





参考文献

  1. 熱中症を防ぎましょう | 厚生労働省
  2. 高橋圭, 関豪 | 食事・栄養と運動による熱中症の予防 | 名古屋文理大学紀要第22号(2022年)
    (2024年8月20日参照)

筆者のプロフィール

株式会社メディカルフロンティア 専属ライター(管理栄養士)

  • 管理栄養士の正社員勤務11年
  • 栄養指導3年、調理現場3年、献立作成5年、管理職6年

これまで病院に所属し、主に栄養管理や献立管理を担当してきました。
これからは、少しずつですが身近な旬の食材を使った簡単レシピをご紹介していきます♪

コンセプトは、これまで携わってきた健康的な病院や福祉施設の献立をイメージしています。
食材は予算を考慮し、簡単な工程を意識した内容です。
お時間があるときに、ぜひ少しだけ立ち寄ってくださいね♪